あの後、家に帰った 。
家に帰っても家には誰も居ない 。
母は遅くても7:00には帰ってくるから
あと2時間ぐらいしたら来るかな 。
泣いたせいかウトウトしてきた 。
__はっ、として起きたら8:00だった 。
何回も何回も電話した 。だけど1回も繋がらない 。
なんて思って慌ててたら、奥の部屋の机に何か置いてあった 。
そこには1枚の紙 。
【ごめんね。あなた。お母さんの事許さなくてもいいから 。】
これだけで全て分かった 。
__私は捨てられた 。
驚き過ぎて涙も出なかったけど、今ポロポロと出てくる 。
振られた時よりずっとずっと 。
苦しいほど出てくる 。
あぁ__なんて今日は最悪の日なんだろう 。
本当に独りなんだ 。
これからどうしよう 。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!