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第1話

青行燈
63
2018/03/15 16:45
「 ねぇ、みんなは『妖怪』って信じてる? 」
「 妖怪…? 」
「 そう。『ろくろ首』とか『あずき洗い』とかっ。 」
「 妖怪なんていないよ。いたら怖いもん。 」
「 う~んそうかな…?本当は全然怖くなんてなくて優しいかも知れないよ? 」
「 妖怪が…優しい? 」
「 そう… 。優しい妖怪。じゃあ、みんなには、こんなお話を聞かせてあげる、、 」

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これは、ある夏の日の事でした…
勢いよく ざあざあ と降り続ける雨、薄暗い部屋、、いつもと違う部屋の雰囲気に少し不思議に感じながら、夜食に珈琲とキャラメルを食べていると、私は後ろになにかの気配を感じました…
恐怖で ガタガタ と震えながら勇気を振り絞り バッ! と振り返りました!なんとそこには!
そこには…すごく笑顔な角が生えた妖怪?みたいなものが立っていたのです…
とりあえず ここ私の家だし事情聴取をしようと試みました。

「うぇ…っと……どちら、様?でしょうか…」
「えっ?わたし…?」
「はい。あなたです。お名前はなんて言うのですか?」

私が問いかけると、その子は名前を教えてくれました。

「わたしは、…妖怪の『青行燈』。」
「あ…あお…??」
「『あおあんどん』あおちゃんでいいよっわたし、嫉妬でできた妖怪って言われてるの。
でも、本当はそんなことないのよ?
嫉妬と言っても好きな子がほかの子と仲良くしてたからちょっと色々して絶縁させた~ってぐらいよ?全く失礼しちゃうと思わない?」

そう。この嫉妬妖怪のあおちゃんが、後の私の大親友で『優しい妖怪』になるのですっ。




……To be continued

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