第7話

面会
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2017/12/27 10:15
王様に、後で聞いたところ

服は洗濯してくれていたみたい。

それをすっかり忘れていたそうだ。

そんな忘れっぽい性格で

よく王様が務められてるなと思った。





今日は特別に、

グクと面会ができる日。

王様が定めてくれた月に一回の面会。
ジョングク
あっ、あなた!!
名前を呼ばれるのも久しぶりで、

胸がコトコトと音をたてている。
あなた

グク…会いたかったよぉぉ(涙)

抱きしめたくて仕方ない。

ガラス越しに見る彼を、

愛おしくて仕方なかった。



それから、沢山の事を話した。


グクは牢獄での生活の事が中心的。

新しい友達が出来たそうです。
ジョングク
あなたは?
王様になんか変な事されてない?

いきなりだった。


心配して言ってくれてるのが分かってる。

分かってるけど、分かってるんだけど、


言えない。

王様とあんなことやってるなんて…
あなた

なっなんにもやられてなんかないよ!
心配してくれてありがとねぇ!

平常心を保ったつもりだった。

だけど

その嘘は彼には通用しなかった。
ジョングク
…嘘つき
小さい声だったけど、

はっきりと聞こえた。
ジョングク
あなたの嘘なんかすぐ分かるよ。
王様にヤラれたんだよね?
答える言葉が見つからない。

ヤラれたのは事実。

嘘をついたのも事実。
ジョングク
答えないんだ。
俺にも言えないんだね。
違う。

違う。

違う。
ジョングク
もういいよ。
面会はこれっきりね。
そう言うと、

グクは兵士に連れられて、

面会室を出ていってしまった。



あなたを傷つけたくなかった。


その思いだけだった。


本当は全てを話して、助けてほしい。

王様じゃなくて、あなたに抱かれたかった。


でも、その思いは届かない。

届かなくて、逆にあなたを傷つけてしまった。
あなた

…ごめんねっ…

彼にはもう届かないその言葉。

泣き喚いたって、ガラスを叩いたって、

彼に届くことは無いのだ。



無駄だと知っていても、

泣く事しか出来ない自分が嫌だ。























































でも、










































テヒョン
何泣いてんの







運命を変える、



その瞬間は、



いつも唐突に訪れる。

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