先輩は僅かな抵抗を見せたものの、結局は俺の言いなりになる他なかった。
“バラされたいの?”
まぁ…そんなふうに言われてしまったら、そうするしかないだろう。
「…っ、ぁ…や、…やだ…そんな見ない…で」
ベンチに跨るように座り、頬を赤らめた男の性器からは 手の動きに合わせて透明な蜜が溢れ出す。
どうやら目をぎゅっと瞑り、俺の視線を見ないようにしているらしい。
「ダメですよ。目瞑ったら」
「ん…ぁ、…いや…っ…ぁあ…」
瞳には今にも零れ落ちそうなほどの涙が溜まっており、キラキラと輝く眼に思わず見とれてしまう。
先輩は何度も首を横に振りながら、快楽に溺れているようだった。
「…ははっ。先輩、気持ちよさそうですね」
彼の隣に座った俺は、無意識のうちに男の柔い髪に手を伸ばしていた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!