プリ小説

第15話

真実の土下座
湖東玲二
そっちは片付け終わった?
今日は金曜日だから、片付けと一緒に掃除をしないといけない。
この部屋は掃除をしてもしても埃が出る。
長いこと使っていなかったから、当然なんだけど。
桜庭早矢加
一応終わりました〜
湖東玲二
了解。じゃあ、もう鍵かけて帰るぞ
玲二先輩が鍵をかける。
桜庭早矢加
あ、そういえばずっと気になってたんですけど
私の急な問いに、不思議そうな顔を向ける玲二先輩。
桜庭早矢加
なんであの時、部室の隣にいたんですか?
普通の学生はあの旧校舎には立ち入らない。
なぜ立ち入ったのか、不思議だったのだ。
湖東玲二
あぁ。それは、外の風景を見てたんだよ
桜庭早矢加
外の風景?
そう言った玲二先輩の顔が、とても悲しそうに見えた。
湖東玲二
俺ってもともと野球をやってたんだ
桜庭早矢加
そうなんですか⁉︎髪があるので野球やってたとは思いませんでした
湖東玲二
野球男子が全員坊主な訳ないだろ。それは偏見だぞ
湖東玲二
俺はエースだったんだけど、2年生の時に肩を壊したんだ
桜庭早矢加
…え?
野球を全く知らない私でもわかる。
肩を壊すってことは、もう今までのプレイはできないって事。
湖東玲二
いやまぁ、肩が治ったら普通にプレイはできるし、そこそこできるようになったよ。試合に出れるくらいにな。でもな…
湖東玲二
昔の自分のプレイができないんだ。そんなのやっててもできない理想を追いかけるだけで、辛かった
湖東玲二
だから、挫折したんだ
桜庭早矢加
それで、外を、野球を見てたんですか?
湖東玲二
あぁ
湖東玲二
さしたら急に廊下が騒がしいんだもんな。驚いたよ。ここに立ち入る奴なんてほとんどいねぇからな
桜庭早矢加
…すみません
私達は玲二先輩のその時間を邪魔してしまったのだ。
どう謝罪していいか、わからない。
湖東玲二
いや、いいんだ。スライディング土下座のおかげで前を向くことができた。今は早矢加達に感謝してる
桜庭早矢加
…よかったぁ
やっぱり、玲二先輩は優しいな。
湖東玲二
んじゃ、帰るか
桜庭早矢加
はい!
玲二先輩が私に話した事で、明日の景色が昨日より輝くといいな。
私はそう思った。

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桜海鏡麻
桜海鏡麻
文芸部員は語彙力を投げ捨てました コメディしか書けない症候群 真っ向からのオタク、はやみねかおる、A3!、ヒプマイ、オンエア、ボカロetc... いろんなもの好きです、俳優さんとかも。 ボカロは最近はかいりきベアさんを狂ったように聞いてます 超仲良い同じ小説仲間→さくらもち いつも真子たちの話を応援してくれて嬉しい!趣味もめっちゃ合うことが判明したよね!ガチで運命💕これからもよろしくね!私はもう語彙力に関しては公言してしまってるわ笑笑 あとさ、今回のコナンの映画!もう私怪盗キッドの虜だからもっとどハマりするかも😅 京極さんカッコイイよね!守られる園子羨ましい(*´∀`*) さくらの書き方すっごい素敵だし、みんなもぜひ「君と私のバトンパス」読もう!ほかの作品もいいぞー! Twitter→kandawater 私(ゴリラ)ともっと話したいよ!っていう猛者はお声かけください。話しに行きます(いない気がするのに声掛けを促す私の精神を褒めて欲しい←おい)