公園にはすでに神ちゃんがいた。
「神ちゃん?」
《あ、遅くにごめんな、》
「話って、、、なに?」
《曲、どーやった?ww》
「え?曲?、、すごくよかったよ…本当に…」
《よかったぁ、あんな俺、自分の事でいっぱいで彼女とか別にいらんと思ってた。でも、あなたとの時間だけは大事にしたかったんや、俺、お前といる時が一番楽しいねん、お昼だって、下校だって、、確かに、あ、友達はおるで?クラスには友達はおるけど…
あ!これ、告白ちゃうからな、思った事、言っただけやから!!
やから、これからもそばにおってや?あなた…。》
神ちゃんは思うことがあるとずっと話し続ける癖がある。
でも、、今回は、、、何か違った。
私は泣いてしまった。
「グスッ、、何言ってんの当たり前じゃん、、私、ずっと神ちゃんのそばにいる、。あ、そうだ、この曲の名前は?なに?」
《これか?“シルエット”って付けてん》
「さすがだね、神ちゃんは…泣」
《そんなに泣くなや!》
二人は笑っていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。