それからは、はやかった。
証拠集め。なんでもモブ美は、援交をやってるっぽくて、案外早く証拠をゲットした。
そして、決戦の日。
その日は、クリスマスイブだった。
作戦をいろいろ考えた結果、
華やかに行くことにした。
朝、
私の手元には証拠となるたくさんの写真。
そして、教室に入る、
いつも通り、モブ華が話しかけてくれる。
気がつけば、ユウガのこと以外はなんでも相談してしまうくらいの仲になったような気がする。
でも、私はやらなければならない。
写真をばらまく。
自らの手で。
クラスのみんなが写真を拾い上げ驚きの声を上げる。
モブ美が写真を拾い上げ、青ざめて行く顔を見て
自分のしたことの重大さを理解する。
教室から出た。
屋上をこじ開けて。
屋上に立つ。
もう、クリスマスイブ。
寒い、
自分は何をしているんだろう。
私は、何を、
ねえ、ユウガ、
ユウガに会いたくなった。
今日はユウガを見ていない。
いつもはつきまとってるくせに。
なぜか、近くにいない。
ふと、思う。
もしここから飛び降りたら、
神様、あなたは私を悪魔にしてくれますか。
飛び降りようとしたその時
モブ華が私を止める。
モブ華が泣きながら叫ぶ
そのあとは2人で抱き合って、2人で先生に怒られて、
放課後は、2人でいつも行くカフェに行って
私は全部話した
家に帰る。
パサッ
何か、わからない、なんて言ったらいいのかわからないけど、
なんか、暖かい空気に、抱きしめられている感覚。
その熱が見なくなってしまったと思った瞬間。
一枚の手紙が私の手元にあった。
私は、その手紙を読む。
私は泣いた。
後悔した、
どうして、伝えなかったのか。
もう。遅いのに。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。