1時に駅前にある路地裏の先には知る人ぞ知るカフェがある
佳奈とはよく行っていた。
人もあまり来ない。
「あなた~!久しぶり~💓」
いつもの佳奈だ。
「久しぶり!」
「あの“体質は”どーなったの?」
佳奈には話していたからなぁ
「彼氏出来てから全然ないよ」
「そっかぁ~彼氏いるあいだは安心だね!」
よく考えてみると佳奈はいつも微妙に私のことをバカにしてたよなぁ
「…そだね」
そこから写真を見せてみた
「ねぇ、これのこと聞きたいんだけど」
シルクさん達から渡された写真だ
「え…?なにこれ、合成でしょ!私こんなことしてないから!」
その写真は例のホームページの写真と佳奈がいつもしてた彼氏とのツイート用の写真撮ってる佳奈だった
「ホームページはどうなの?」
顔がすごく青くなってる
「こんなの作ってないよ!佳奈に作れるわけないじゃん!」
「私はこのサイトを知ってるか聞いただけだよ?べつに佳奈が作ったとは言ってない。けどこれは佳奈が作ったものであってるってのがわかったから」
黙り込む
「どうしてこんなことするの?」
「…それ、そーゆーとこがウザイのよ!」
え、どういうこと?
「酷いことされても優しいまんまで…私の好きになる人達は常にあんたのことが好きだったのよ。だから私はあんたといればいつかは…って思ってた」
そーだったんだ…
「犯され体質ってなによ!モテるから、可愛いからそーゆー目に会うんでしょ?!シルクも相手にしてくれないし」
「だからって私はこのサイトのせいで怖い思いをしてきたの。あなたの好きな人が私のことが好きだった?そんなの知らないわよ」
「それが本当の顔なんでしょ…」
そう言うとニヤッと微笑む佳奈
それと同時に佳奈の男であろう人達が5人ほど出てきた
…ぼこぼこの状態で
「…え?」
「お前は本当にクズだな」
この声は…
「どうせこのあとあなたのこと襲わせるつもりだったんだろ」
「…」
黙り込んだ佳奈
やっぱり佳奈は…
そう思うと辛くなってきた
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。