第24話

🦇
213
2018/01/03 14:55
入学式から休日を挟んでの月曜日。


今日からの本格的な学校生活に心を踊らせる半面で、初っ端から挨拶目立ってしまった事を心配していた。


母は俺が挨拶をしたことに喜んでいた。


小さい頃聞いた話だが、父も母も以前は人間だったらしい。


きっと懐かしくなったのだろう。













学校に着き、靴を履き変えた頃から席に着いて座った今まで、なぜかたくさんの視線を感じる。
やはり目立ってしまったのが大きいのか…


あの挨拶がそんなにおかしかったのか。


やはり気になる。


これからはあまり目立たないようにしなきゃ…
???
黒羽…であってる?
急に話しかけてくるその声。


気さくで明るい声だった。
あぁ、うん…
麗音
俺は麗音!
席、隣だしよろしくな!
俺は鑾。よろしく、
正直、とても驚いた。


今まで大抵の人が、俺の誰も近づけないようにしているのを読み取ってか、話しかけてこなかったからだ。
麗音
おう!
そう言うと彼は満面の笑みでピースをした。


こいつには人が寄ってくるな。


少し羨ましくも思った。







昼休みまでの4時間、やはり俺は視線を集めているようでならなかった。
麗音
おーい!鑾!
飯食おうぜ!!
おー、いいよ。
今日一応パン持って来といて良かった…


てか、マジか。


こいつガーリックライス食べてやがる…


ニンニクの匂いを気にしながらも、ご飯を食べる。
麗音
そーいえばさ、お前入学早々有名だよな
え?俺?
麗音
そー。
やっぱりかよ…
麗音
気づいてた?
朝からすごい視線感じてたからさ…
麗音
面白いくらいみんな見るよな笑
そんな挨拶変だったか?
麗音
は?
挨拶が変で有名になったと思ってんの?
他に何があるんだよ
麗音
マジかぁ、鑾ちゃん…
こいつ…笑


何が言いたいんだ。
マジで分かんねぇ…
麗音
顔だよ。
は?
麗音
イケメンっていうので有名なの!
誰が?
麗音
いや、お前以外誰がいるんだよ
マジか…
麗音
顔に夢中で挨拶なんて聞いてねーよ笑
挨拶なんてしなきゃ良かったよ…
麗音
モテる奴はツライな笑
目立ちたくなかった…
麗音
その顔じゃ無理だな、
ほら、またお前見るために集まってきた
あぁー、もう本当にマジか。


中学までみたいに髪長いままにしとけば良かった。

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