第5話

再生▷▷▷
222
2018/01/02 14:25



『え… ??』

あまりのことに最初は頭が取り残されてついていけなかった、
先生に連れられるがまま タクシーに乗って 病院にむかった、


お父さんは小学5年生の時に癌になった。

私には小学6年生になってから伝えられた 、
でも なおるって… なおるって言ってたんだ、 お父さんは絶対なおすよって 、 昨日の入学式には車椅子だったけど元気にきてたのに…


病院に向かう最中でずっとずっと考えて
気づいたら 涙が止まらなかった、

人の死を身近に感じ始めた体は震え
お父さんがいなくなることを想像した。


ただいま って帰ってきてももう お父さんからのおかえりはないんだ。

家族3人そろっていただきます。
もごちそうさまでした。も、 もう言えないんだ、



走馬灯のように 思い出が瞼の裏に目まぐるしく 流れる。

タクシーが止まった。



『ここから先は藤田さん 部屋までいけるね ??』


部屋は知っていた、 頻繁にお見舞いには来ていたから 小学6年生の後半 入院した

でも あれはもうすぐなおるからって 、、 最後に 長い検査があるだけだよって…、、




『は …ぃ… 』

声が震えてしまってまともに返事ができず

心配をかけないように先生とタクシーに背を向け病室にむかった



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