...さて、どうでる?
...へぇ、さっきの流れを利用するのね。
真輔らしい、賢い案だと思った。
...が、詰めが甘すぎる。
投票で誰が吊られるか、予測した上での回答だろうか?
空輝が吊られるとすれば、他の人を占う他ない。
事態をややこしくするだけだ。
これが計画的な発言だとしたら...
こいつは、思っている以上にできる人間なのだろう。
...私か。
亜美が私をどういうポジションにつけているかは分からないが、味方という解釈なら、今後の私は有利になるだろう。
だが、亜美が人狼陣営だった場合、私は必ず人狼陣営の役職だった、と言い渡されるだろう。
どっちに転んでも、今の私の立場が変わるのは目に見えていた。
...だが、心愛が占い師の可能性は低い。
……仕掛けやがったな、あいつ。
心の中で、心愛を思いっきり睨んだ。
こいつに関しては、よく分かっていないのが現状だ。
最も私が苦手とするタイプだったりする。
──何を考えているのか分からない。
これが、健斗の強みであり、弱みだ。
苺を占うと言ったのは、なんとなくか……それとも、策略的になのか...
そして、最後に残ったのは喜一だ。
さて、どうでるかな...
...私、か。
まさか、2人から占われるとは思わなかった。
...ましてや、自分の好きな人から占われるなんて。
どういう意図か分からないが__
...なんだか寂しく感じた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。