...寂しいとか、思ってる場合じゃない。
これは殺人ゲーム。
感情を表に出した方が負け。
醜い気持ちは裏に隠して、偽善を装わなければならない。
...本題は、ここから。
あんまり主導権握りすぎると、後々よく思われないのは明確だった。
...そろそろ、交代かな。
さぁ、誰が切り出す?
...まだ、投票がある。
正直、自分が吊られるとは考えにくいので、大した感情はない。
...だが、吊る側は吊る側で問題がある。
...誰を吊るかだ。
今までの流れからいくと、空輝が吊られる可能性が高いだろう。
だが、私はそれを望んでいない。
後々になって邪魔になりそうな存在を、先に消しておきたいからだ。
空輝が今後、とても邪魔になりうる実在だとは思えない。
だが、下手な発言は命取りとなるこの話し合いで、流れに乗っからないのは怪しまれるだろう。
...多分、占い師と名乗り出たものに投票する人は少ない。
村人陣営なら、本当の占い師を殺してしまうと今後が圧倒的に不利になるからだ。
...人狼陣営も、それを悟って投票は避けるはずだ。
すると、吊る人間が絞られてくる。
・今後、邪魔になりうる実在
・占い師と名乗り出ていない人
...なら、ちょうどいいのが1人いる。
...仕方ない、流れに乗るしかなさそうだ。
明日から調節していけばいい。
...今日の処刑相手は...
...空輝だ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。