かねきちゃんが廊下であたしのことを呼んでいる。かねきちゃん(あだ名です)は、あたしのイチバンの友達だよ〜。
あたしは、小走りに教室を出る。でも、廊下に出た瞬間に…
あたしは、扉のレール(?)みたいなところでつまずいた。そこに、航希がちょうどいて、助けてくれた。
航希の支えてくれている腕が……あたしむ、
胸に…ッ
航希は、腕という言葉にに反応して、上下左右に揺らす。それと一緒に、あたしの胸も動く。
やだ…変な声出ちゃった…。
でも、やっと航希もわかったらしい。
あたしから、パッと体ごと離れる。
恥ずかしいのを隠して、チラッと航希の方を向く。
航希は、はぁっとため息を吐いてから、
と言って、去っていった。
いつの間にか、あたしよりもずっと大きくなっていた航希の背に向かって、めいっぱい叫んだ。
かねきちゃんは、『相変わらず仲いいね。』と苦笑していた ────
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。