玄関のドアを開けると
わんこは廊下を走っていってしまった
「ちょっ!泥!」
足に泥ついてんのに、
廊下には足跡が点々と残っていた
「まったく、」
足跡を拭いて
わんこを捕まえて
四本の足を全部綺麗に拭き取った
「よし、お風呂も入ろうか」
まずはこの泥を落とさないと、
服を着替え、
キャミソールと短パンになった
この方が洗うの楽だからね
『わんわんっ!』
「わっ!待って!暴れないで!」
子犬は予想以上に暴れた
「ちょ、大人しくしてぇ!!」
数十分苦戦して、ようやく洗い終わった
「はぁ、毛乾かそうね」
ドライヤー使ってもいいのかな?
低温なら平気かな?
遠めだったら平気かな?
嫌がったらやめればいっか
ガーッ
「よし乾いた!」
『わんっ。』
泥もとれて
水分も乾かしたら、
ゴールデンレトリーバー(?)特有の
ふわっふわの金色の毛が
つやつやと輝いた
「可愛いなぁおまえは」
きっと私の顔はにやにやしてるんだろなw
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!