プリ小説

第12話

植物状態の妹~HS~2


信号無視の車にあなたは轢かれたんだそう。


友達は無事で、救急車を呼んで、

病院へ連れていってくれたみたいだったけど

頭を強く打って、意識が戻らなかった。



病院側から電話が入ったのが

事故から数時間経ったころ。


その頃には処置は終わっていて

現在の様子やこれからの事などの話を聞いた。



しばらくは受け入れられなくて

病室に入る事すらもままならない状態だった。


昏睡状態の妹を見るのがただただ辛い。












送っていけばよかった。












そんな後悔をずっと続けている。





















ある日、いつものように病院へ来た時だった。




「このまま昏睡状態で生きていても、あなたちゃんが可哀想なだけです。自然と楽にさせてあげた方が良いのではないですか」



おばさんが言ったその言葉。

もちろんその通りなんだよ。そんな事分かってる。

でも、俺は、俺はっ…



「俺は、あなたが大事だからっ、失いたくないからっ、だからっ…」





少しの可能性があるなら信じたい。

こんな自分勝手な兄を許してくれ。

目を覚ましてくれ。

あの時のような太陽みたいな笑顔が見たいよ。

俺の中の希望は全てあなたにあるんだ。

















気づけばもう5時間ここにいる。

今なら覚ましてくれるはず。

何故かそんな確信ができるんだ。

でも、それ以上にその確信が違うとなると

もっと悔しいし、苦しい。

だからかな。ここにいるのは。





「…目を覚ましてくれ」



心からの叫びは

あなた、届いてる?









手を強く握った。























































ぎゅっ



握った手に、握り返す感触がある。





『…ホソクオッパ?』






懐かしいその声が耳に届く。



end__

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ひかり
ひかり
Maybe I'm in your maze. 過去作はこちらかプロフィールから。 ✏︎「王様」→完結 ✏︎「사랑」→不定期更新、短編 ✏︎「恋心の行き先」→連載中 ✏︎「ジョングク先生」→完結 ✏︎「Reader Canvas」→リクエスト小説