第5話

逃走
1,307
2018/05/20 12:07
ゆう
ゆう
でっ、でも!
あなた

だってうちらの能力のことを知ってるのは親と...昔、言った気がするよ。高校生の時、大切な人に......

ゆう
ゆう
それは、そうだけど…
あなた

手紙のことがほんとだったらヤバいし、嘘でも頑張って逃げればいいし!

ゆう
ゆう
ちょ、そんな計画性のない.....
あなた

てか、ふつーに行きたい!イタリア!!✨

ゆう
ゆう
........私も行きたい。
あなた

よし決まりー!!✨

私は万歳した。
あなた

じゃあ、早速準備だー!!

ゆう
ゆう
へいへいw


本当は、行きたい理由はもう一つあった。
確かじゃないけど、
やっぱりこの手紙を書いた人を、私は知っている気がする。
同じく向こうも私のことを知っている。
そして、昔、仲が良かった気がしてならない。
ゆう
ゆう
そーいえばさ
早くもバッグに荷物を詰めているゆうが、歯ブラシを片手に話しかけてくる。
ゆう
ゆう
お母さんも今時期、イタリアにいなかった??
あなた

あー、多分そうだったかも!

お母さんの手紙に、今はイタリアに滞在していると書いてあった気がする。
ゆう
ゆう
てか、あの手紙に今日中にそのー…うちらのことを狙ってる奴ら?が来るんでしょ?やばくない??
あなた

.........急ご

✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ 
あなた

えっと…鍵おっけー、通帳印鑑おっけー、大家さんへの連絡おっけー

ゆう
ゆう
バイト先にも連絡おっけー!
あなた

あっ!保育園に連絡入れるの忘れてた!

ゆう
ゆう
それ、空港向かう途中でお願い
あなた

らじゃー

ゆう
ゆう
よし!行くよ!
私たちは空港行きのバス停まで歩き始めた。
あなた

ねぇ、あれ......

私たちの家の前に2台の黒い車が止まり、中から黒いスーツにサングラスの男達が降りてきた。
ゆう
ゆう
隠れてっ
慌てて電柱の影に隠れる。
男達は、家のインターホンを何度も押す。
あなた

もしかして…手紙に書いてあったのってあいつらのこと?

今更、実感が湧いてくる。
今まで味わったことのないような、恐怖が、
あなた

........早く行こう!

固まっているゆうの手を引いて走り出した。
✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ 
あなた

はい、はい、だから当分幼稚園には…えっ!?先生たちも!?......はぁ、臨時の先生を何人か…はい、はい、それじゃあ

ゆう
ゆう
どうだった?
あなた

なんか、先生たちも急用で幼稚園にしばらく顔出せなくなっちゃったみたいだから、遠くから臨時の先生を何人か呼ぶんだって

ゆう
ゆう
へぇー!あの6人全員?
あなた

うん、みんな急用入って、向こうも忙しそうだったよ?なんか飛行機とか、言ってたし

ゆう
ゆう
ふぅーん、会っちゃうかもねw
あなた

まさか~ww

空港での待ち時間、飛行機の出発までまだ時間があるので幼稚園にお休みの電話を入れていた。
でも、他の先生たちもみんな休養なんて、どうしたんだろ…

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