《松野ファミリーアジト》
…っと。さて、落ち着いたところで全てを話してもらおうか?
アジトに着くや否や、ゆうはソファのど真ん中にドカッと腰を下ろし、足を組んだ。
おそ松兄さんの100倍溢れ出るボス感…
否めない…!!
あなたの100倍落ち着いている…
うるさいな!笑
いやこの状況でボス感が溢れ出てるのはおかしいでしょ…
ゆうはガッツポーズをして立ち上がった。
いやなんか、焦りより…楽しかった!✨
えぇ!?
最初は十四松のハチャメチャにびびったけど…飛んだり走ったり!スリル満点で楽しかったー!
ありがとう十四松!守ってくれてっ
あいっ!楽しんでくれてよかったっす!!
十四松はニコッと笑った。
むぅ…僕が先に行けばよかった…
トド松が乗り込んでても絶対捕まってただろ。
はぁ!?舐めんなしっ!!!
ねーえ!いいから事情説明してよ!!
あ〜はいはい、俺からするね〜ん
おそ松は手を上げると、ゆうの向かい側に座った。
その隣にチョロ松とトド松、ゆうの隣にあなたが座り、十四松は背中から取り出したバットを手に持ち素振りを始めた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
うーん…頭が痛くなりそう…
ゆうはこめかみを抑えて頭を抱える。
まっ、そうだよね〜んw
…臓器?人身売買?別世界の6つ子…?
そうだよ!そこが一番意味不明なんだけど…。
どうして全く同じ六つ子が2組もいるの?
うーん…それは話すと長いな…
二人からの疑問に、チョロ松は腕を組んでうーんと唸る。
落ち着いたんだから今のうちに話してよ!
わ、分かったよ…💧
チョロ松はその場で腰を浮かして座り直し、咳払いをした。
えー、まぁまず疑わずに信じて欲しいのは、あの六つ子はこの世界線の六つ子じゃないってこと
えっ…せ、世界線って、よくアニメとか漫画であるみたいな?
そう。この世界線、つまり今この世界に生きてるのは俺ら六つ子で、あっちの六つ子は裏の世界、別の世界線の六つ子ってこと
ってことは…あっちのおそ松もこっちのおそ松もおそ松だけど…
…別のおそ松ってこと?
まぁ、そうなるね〜
あははっ!いつ聞いても意味わかんないゼッ!
十四松のバットがブンブンと音を立てて、すぐ側に座っているトド松の髪の毛がふわふわと浮いている。
そうなんだよね…笑 慣れはしたけどいつまでも意味は分からないよね……
ホントだよ〜
しかも気持ち悪いしね!
自分と同じ顔見るのしんどそう…笑
わ、わかった!信じるよ!
まだ状況を呑み込めていなさそうな二人だが、あなたのその言葉にゆうも同じく頷いた。
んん〜〜!あなたならそう言ってくれると思ったよ〜
おそ松は、机に乗っかってあなたの手を握りしめる。
ちょ…!くっつかないで…!!
はいはい。せっかくの機会だし、二人にはまだここに居てもらうことになるからある程度の話はしておくね
チョロ松は溜息を付きつつ、おそ松を自分の横に引き戻した。
まず、僕らとあいつらの見た目は全く一緒だけど、違う点がいくつかあるんだ
一つは、力と…
チョロ松は自分の人差し指を、自分のこめかみに当てた。
…ココ。
…頭?
そう。あいつらは比較的筋力が僕らの1.5倍ある。多分それは、あいつらの世界線の人間はそういう構造になっているせいだと思う。
そんなことあるんだ…
そう、そして代わりに僕らはあいつらの約1.5倍、知能が発達している。
そう!あっちの僕は、僕より頭悪いんだよ〜!バカバカ〜!!
だからあの時私の事逃がしちゃったのか…
ん?ゆうのこと見てたのあっちの五男なの?
そう。縄で擦れて痛いって言ったら紐解いてくれて…
えっ!?大丈夫!?怪我したの!!?
トド松は少し腰を浮かせて、ゆうの方を見る。
いや、嘘なんだけどね…
嘘かいっ!!!!
そしてそのまま紐持って絆創膏取りに行っちゃってさ、その内に逃げれたよ
馬鹿だね馬鹿!
十四松はアハハハハと、盛大に笑った。
…いや、こっちの十四松もやりそうだな…
そんな馬鹿なことやんないよ!!
頬を膨らませて、地団駄を踏む十四松。
と、とりあえずおっけー…!結構複雑なんだね…
そうなんだよね…僕達も最初は戸惑ったよ。
向こうのカラ松兄さん、普通に車一台持ち上げるしね…
げっ!?
向こうの十四松兄さんはトラックもいける…
げぇっ!?
少しこっちの世界と比べると人間離れしてるんだよね
やっば…
他に、こっちの六つ子と違うとこはないの?
そうだったね。一つはそれで、もう一つ、それは……
能力を持っていること。
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主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。