第9話

出発
1,178
2018/12/20 08:52
運転手「これから通るのは『マフィアの住処』だ」
2人
マフィアの住処!?
ま、マフィアって…あの、銃バンバン撃ち合って人をあやめて、危ない薬とか密売してる...あの!?(勝手なイメージ)



運転手「マフィアの住処は、文字通りマフィアがわんさかいる抗争の多いエリアだ。今日はでかい縄張り争いがあんだ。」
ゆう
ゆう
ちょ!?大丈夫なんですか!?
運転手「俺が案内するから大丈夫だ。   多分」
あなた

多分!?

ゆう
ゆう
ほ、他の道から行きましょうよ!
運転手「それができるならとっくにしてるさ。これを見な。」
運転手から手渡されたのは、くしゃくしゃになった紙切れだった。
あなた

...これは?

運転手「ここ周辺の地図だ。左下が今出てきた空港。赤くバツ印がついてるのがこれから向かうカフェだ。」



この汚...ちょ、ちょっと雑な地図は....
あなた

こ、この黄色い斜線は...

運転手「マフィアの住処だ」
ゆう
ゆう
ってことは...
運転手「あぁ、そうだ。どちらにせよ、マフィアの住処を通らねぇとカフェには行けねぇ。皆まで言わせんな。」
あなた

うっ、うそ...

運転手「嘘じゃねぇ。ほら降りるぞ。」
運転手はそう言いタクシーを路肩に停めた。
ゆう
ゆう
え?なんで?
運転手「ここからは歩きだ。」
あなた

あっ、歩き!?マフィアいっぱいいるのに!?

運転手「大丈夫だ。俺についてこいっ」


























───バンッ バンッバンッ
あなた

全然大丈夫じゃなぁ~い!!!!

ゆう
ゆう
ひぃいいいいい
運転手さんによると、今マフィアエリアのど真ん中、一番抗争の激しい場所にいるらしい。
激しい発砲音で大声を出さないと会話ができない状態だ。
ゆう
ゆう
ほんとにここしかないんですか!?通り道!!
運転手「だーからさっきも言っただろー!?ここしかないんだよー!!」
あなた

わかりましたから!早くここ抜けましょう!

さっき見た地図を頭の中で思い出す。
確かあの地図だと、ここを右に曲がって....
ゆう
ゆう
あなた!!!!
あなた

え、
















































───ドォンッ!!















































あなた

いっ....

鈍い痛みで目を開けると、目の前には瓦礫 がれきの山ができていた。
あなた

っ!?

確かさっきここに2人が...
あなた

ゆ、ゆう!? 運転手さん!?

瓦礫に向かって2人を呼ぶ。
ゆう
ゆう
...あなた!?
あなた

ゆう!大丈夫なの!?

ゆう
ゆう
うん!運転手さんも一緒だよ!
あなた

今そっちに...!

運転手「行け!」
あなた

え?

運転手「俺達もあとから追いかける!早く行くんだ!」
あなた

でっ、でも...

ゆう
ゆう
早く!行って!!
あなた

っ....また後で!

私は瓦礫の山に背を向け、カフェへと走り出した。

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