ひたすらに走った。
ここをまっすぐ行けば、!
その時だった。
──ぐいっ
手をひかれ、狭い路地裏に引き込まれる。
誰かに抱き締められた。
「あなた」
「......
先生は一瞬驚いたあと、苦笑いで頭をかいた。
───バンッ!!
思い、出した。
そうだ、高校の時一緒に住んでたのも、
この手紙を送って来たのも、全部
おそ松は笑いながら続ける。
おそ松先生も、私が能力を持ってるって知ってる...!?
後ろを振り返ると、銃をおそ松先生のこめかみに押し付けたチョロ松が立っていた。
思い出せた。みんなのこと...!
チョロ松の少し後ろに、カラ松先生が立っていた。
私を抱き締めるおそ松先生のこめかみに銃を押し付けるチョロ松に向かって銃口を向けるカラ松先生に銃口を向けるおそ松。
.....は?
おそ松先生は私に顔を近付けると、チュッと音を立てて額にキスをした。
おそ松先生はそう言うと、カラ松先生と一緒にいなくなった。
急に後ろから抱きしめられる。
おそ松はグリグリと私の背中に頭を擦り付ける。
おそ松は私の首元に顔を押し付け、チョロ松は頭に顔を近付け、二人ともスンスン匂いを嗅いでいる。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。