第8話

七輪目
33
2018/02/12 23:21
「よっ!」

次の日の朝、昨日の彼に声をかけられた。
それにより昨日の出来事が夢ではなかったと思い知らされる。

「何の用ですか?」

「んーとね!今日は新しい暁のデータが入ったから、その情報提供♪」

「あ、ありがとうございます。」

正直いらない。

「今日はこの子ー!」

ペラっと紙を1枚取り出した。
ご丁寧に顔写真付きだ。

それは隣のクラスの鈴川遥日

仲良くもないし。ただ共通点があるとしたら
同じ委員会ということだけ。

「んで?この子はどんな才能があるの?」

「音を聞き分ける能力!」

え?そんなもんなの?
いや、なんか意外だわ。
いつもテストは学年トップ。
しかも、鈴川財閥の超お嬢様。

「そうなんだ⋯」

彼は私の心を呼んだかのように。

「うん!まぁ正直意外だよねー!」

とりあえず頑張ってねぇ!と。
いや、他人事すぎんだよな。
他人事だけど。


さて、鈴川のさくらんぼ、どうやって取ろうかな。

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