第18話

🏀 18Q 🏀
406
2018/01/20 15:32
 ピ、ピンチです…。部屋にあたし一人だけ。
外は、大雨。苦手な雷がゴロゴロなってます。

また、空がピカッと光って…


ゴロゴロゴロゴロッ…────!!
中谷 彩晴(なかや いろは)
きゃああああっ!
 思わず、叫ぶ。体を小さくして、毛布にくるまる。
南部 響(なんぶ ひびき)
どうした!!?
 と、そのとき、ものすごい勢いで、響くんが部屋に入ってきた。
そして、あたしが何もないということを確認すると、ゆっくり近づいてきた。
南部 響(なんぶ ひびき)
…どうしたの?
 ピカッ…!

またもや、空が光り、雷鳴が聞こえてきた。反射的に毛布に隠れて、耳を塞ぐ。
中谷 彩晴(なかや いろは)
…わ……よぉ。
南部 響(なんぶ ひびき)
え?
中谷 彩晴(なかや いろは)
かみなり…こわっ…いよぉ……。
南部 響(なんぶ ひびき)
あ、雷か(笑)
 響くんは、怖がるあたしをよそに、大笑いし始めた。
南部 響(なんぶ ひびき)
中谷って、大人っぽい感じするけど、実は子供だな(笑)
そして、笑いすぎて涙目になりながら、からかってくる。
中谷 彩晴(なかや いろは)
子供みたくて悪かったですね。
南部 響(なんぶ ひびき)
ごめんごめん(笑)
ほら、拗ねんなって。
 頭をぽんぽんされる。
今、2人とも座っているからあまり身長が変わらない。いつもは、なかなか近くで見れない、響くんを見れた。
南部 響(なんぶ ひびき)
どした?
中谷 彩晴(なかや いろは)
べ、別にッ!
 言えないッ…一瞬、カッコよく見えたなんて。
南部 響(なんぶ ひびき)
じゃあオレ行くわ。
中谷 彩晴(なかや いろは)
え…。
南部 響(なんぶ ひびき)
ほら、もう寝ないとだし。
中谷 彩晴(なかや いろは)
あ……うん。そーだね、おやすみ。
響くんは、練習で疲れてるもん。わがまま言っちゃダメ。


ゴロゴロゴロゴロ……
中谷 彩晴(なかや いろは)
きゃあ!
 すぐさま反応して、布団の中にもぐる。体の震えが止まらない…っ!
次の瞬間、響くんがあたしの布団の中に入ってきた。
中谷 彩晴(なかや いろは)
!!!!?!?
 響くんは、もう行ったはずじゃ…?
南部 響(なんぶ ひびき)
ほら、早く寝ろ。オレが横にいてやるから。
 優しい声で、響くんは言った。心臓が、うるさい。
中谷 彩晴(なかや いろは)
ありがと…。
 それだけ言うと、緊張がとけたのか、今日の疲れが出たのか、あたしはすぐに眠ってしまっていた。

プリ小説オーディオドラマ