第11話

🏀 11Q 🏀
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2018/01/14 08:05
 そして次の日。
チャイムが鳴ると同時に部活に行ったり、家へ帰ったりと、教室の中なのに混雑している。でもあたしは、ただ一人を見ていた。やっぱり、バッグを持って人混みに紛れて帰ろうとしていた。とっさに声をかける。
中谷 彩晴(なかや いろは)
響くん!待って!!
南部 響(なんぶ ひびき)
…なんだよ。
 響くんが振り返る。
中谷 彩晴(なかや いろは)
部活…来て。
南部 響(なんぶ ひびき)
無理。
 眉間にしわを寄せて、そう呟いた。そしてまたくるりと背を向けられる。
3メートル、5メートル…どんどん響くんが遠ざかっていく。
中谷 彩晴(なかや いろは)
待ってってば!!
 あたしは思わず響くんに抱きついた。だって、こうでもしないと響くん、行っちゃうんだもん。
南部 響(なんぶ ひびき)
おまっ……!
 でも…みんな見てるし、は、恥ずかしいっっ///

さすがに響くんも足を止める。
中谷 彩晴(なかや いろは)
どーしてっ、来ないの…部活。やっぱり、あたし、なんかした…?
南部 響(なんぶ ひびき)
べつに…。ってゆーか、離せよ。
 あたしは響くんに抱きついたままだってことを思い出して、一瞬力を緩める。
だけど、すぐ首を横にふる。
中谷 彩晴(なかや いろは)
だって響くん逃げるじゃん。
 そしてまたしっかり抱きつく。
中谷 彩晴(なかや いろは)
それに…部活来てくれなきゃやだ!
 全国目指してがんばろうって約束した大事なチームメイトなんだもん!
南部 響(なんぶ ひびき)
…った。
中谷 彩晴(なかや いろは)
え?
南部 響(なんぶ ひびき)
わかったから、部活…行くから離せ!
 響の頬は、赤く染まっていた。
中谷 彩晴(なかや いろは)
来てくれるの?
絶対?
 それを知らずに彩晴が上目遣いで尋ねる。
南部 響(なんぶ ひびき)
おう…。(反則だろ…照)
中谷 彩晴(なかや いろは)
じゃー行こっ!
 こうして部活に復活した響くんでした(・∀・)

なお、響くんは、そのあと吉野先輩に、たっぷりとシめられました (^_^ ; )

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