高2の始業式。
担任の先生の発表。
「えーっと‥2年の一組は成瀬先生。」
初めて先生と出会ったのは、その時だった。
「はい‥」
若くて、女子にモテモテで‥。
「成瀬です。よろしくお願いします」
とにかく、かっこよかった。
「じゃあ、自己紹介タイム‥と言っても俺が名前を呼んだやつは放課後。俺のところに来い。」
教室に帰ってきて自己紹介タイム。
「俺は成瀬優木。えーっと‥」
先生が何か紙を開いて‥‥。
「佐藤凛。夏樹。以上!」
キーンコーンカーンコーン。
永野夏樹。学校一のモテ男。成績優秀。スポーツ万能。
「あの‥‥?行かなくていいの?」
放課後。
教室に二人っきりになった。
「なんで俺も?」
「先生の指名だから?」
夏樹君は、性格が悪いって噂。
「あの‥。一緒に‥」
「なんで?一人で怖いの?」
ドンッ!と大きな音がして壁に押し付けられた!?
「ちょっと‥」
「お前って結構背が低いな」
「何言って‥」
顎をぐいっと挙げられた。
ドキン‥‥?
「何赤くなってんの?」
一気に顔が熱くなった。
「ふざけないでよ!」
パッシ!とほっぺを叩いてそこを離れた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。