第7話

僕の行方(優也目線)
112
2018/01/05 14:30
僕は嫌われている。親に、村の人に、友達もいない。
ただ、兄さんだけが、僕を大事にしてくれてる。
廊下を歩いてるときだった。親に捕まった。僕は力が弱いから、抵抗することが出来ないんだ……。
そのまま紐で首をしめられ吊られた…。

苦しかった。辛かった。助けてほしかった。
もがいた。首もとをひっかいて、どうにか息をして…つからった……。
感覚がなくなってきた……。誰も…来ないな……。

__優也っ!!!!__

ん……?にい、さんかな…。もう、むり………。



んん………。生きてる…。

起きたら自分の部屋のベッドで寝てた。
あっ!!!!兄さんは!?
………居ないな…。
しばらくベッドでのんびりしよ。


しばらくしたら、戸が開くおとがした。

ん??……えっ……。

終わった。父さんと母さんだ。
少し怖くなり、少し大きめのクッションを抱き締めた。

__優也~?貴方が居るせいで、この家がげがれていってるの。出てってくれない??__

どんどん近寄ってくる…。僕が後ろに下がると壁に背中がついた。…いや。壁じゃない。窓だ。ここは三階落ちたらもともこもない。

__じゃあね。一生私たちの前に現れないで。__

そう言われると、僕は肩を思いっきり押された。後ろの窓が開いた。そのまま頭が下になったまま落ちていく。頭だけでも守らないとっ!!
持っていたクッションを頭の上に被せ、目をつぶって落ちていく。

バキッ!!!!   『ぐはっ!!!』

初めて聞く音。初めて感じる痛み。
太いものが折れる音。なんとも言えない痛み。動けない。白いはずのクッションが、もう真っ赤だ。

血まみれになり、骨も折れた。そのままねっころがったまま。今は動けなかった。
そろそろ、動いた方がいいな。
起き上がるのも辛い。どうにか折れた右足をひきずりながら、森の奥の方へ歩いていく。

これから、どうしよ。

痛みでなにも考えられない。

ふらつく…。

なんか、ぼーとしてきた。

目の前が…ぼやけてきた。

そのあと………僕は…倒れた。











__あっ!貴方!!大丈夫っ!?__


そんな声も僕には聞こえなかった。
かけられたことすら分からなかった。

プリ小説オーディオドラマ