AM8:40
教室に入り 席に着く。
__________
(あなたと宏太と裕翔と慧は話している)
あなた「ねえねえ、今日カラオケでも行かない⁇」
宏太「いいねえ〜」
慧「あなた歌上手いもんね‼︎」
あなた「そんな事ないよ…(照れてる)」
裕翔「本当は嬉しいくせに〜(ほっぺをツンツンする)てか肌綺麗だよねあなた…女の子みたい」
あなた「え⁈(手で頬を隠す)それもないって…」
__________
一応男の子のふりをしているとはいえ…肌の手入れは丁寧に細かくやっている。
__________
裕翔「うそうそ笑」
あなた「そ、そうだよね…(苦笑い)」
__________
ゆうてぃは細かい所に良く気づくからバレないように最新の注意を計らなくてはいけない。
__________
圭人「あれ、今日の日直…(黒板を見つめ)」
光「ん?」
圭人「…山ちゃんとあなたと雄也じゃない?」
雄也「うわ〜…最悪じゃん。(テンション⤵︎)」
雄也「ねえあなた日直だってよ?(あなたに話しかける)」
あなた「で、カラオケどうs(気づいてない)」
雄也「ねえあなた‼︎」
あなた「ふえっ⁈(ビクッと跳ねる)」
光「あなた本気で気づいてなかったのね笑」
圭人「めっちゃびっくりしてたねえ〜(ニコニコ)」
あなた「うるさいな〜(頬を膨らます)」
雄也「で、日直だってよ?今日」
あなた「ふえー…じゃあゴミ捨て行かないといけないじゃん…」
__________
私たちのクラスでは日直が、朝学活の前にゴミ捨てを手伝うルールがある。
しかも自分のクラスだけではなく 同学年(6クラス分)だ。
先生達が、入学した次の日に各クラス掃除場所などの希望を話し合っていた時に余っていたのが『ゴミ捨て』。
重いゴミを持って捨てに行かなければいけないこの仕事はどのクラスもやりたくないはず…なのに正義感の強い担任が「僕達のクラスに任せて下さい‼︎」なんて言って引き受けてしまった。
__________
涼介「何々?どうしたの(あなたの膨らんだ頬を後ろから両手で包む)」
大貴「髙木が怒らせた?」
雄也「違うわ(真顔で)」
侑李「雄也…嘘は良くなi」
雄也「ちぃ〜がぁ〜うぅ〜‼︎日直なの!(オネエ風)」
あなた「日直なの、あ、涼ちゃんもね?(後ろにいる涼介に上目遣いで)」
__________
涼ちゃんはほぼ私と身長が変わらないから、上目遣いでも首が疲れない。私の頬を包む涼ちゃんの手はほんのり温かい…
__________
涼介「ええ…まぁいいや… 雄也とあなたこきつかうわ(小声で)」
あなたと雄也「「今なんて言った」」
宏太「完全に聞こえてたねえ」
光「山田バカだからねえ」
侑李「財布だしね」
大貴「身長低いし」
裕翔「かっこいいけどね。顔は」
涼介「おい!バカじゃねえよ‼︎財布でもない‼︎有岡、おまえも低いかんな⁈(早口)ゆうてぃは…いいよ(恥ずかしそうに)」
裕翔「いいんだ」
圭人「ツッコミキレキレだね。山ちゃん」
__________
担任「おーい今日の日直は王子3人だぞ〜ゴミ捨ててこーい」
__________
先生達も、私達が“10 prince”なんて呼ばれているのはもちろん知っている。
だけど文字数が長いから 王子 って言っていて、私達は基本10人で行動しているから名前で呼ぶんじゃなくて「王子○人来い」って言われる時がごく稀にある…
そんな時は大体の雰囲気で 返事をしたりする。
__________
雄也「うわ…呼ばれた」
涼介「はいはい雄也とあなた行くよ〜」
あなた「分かってるよ‼︎行ってくるね(他のprinceに手を振る)」
雄也と涼介以外『『『『『『『行ってらっしゃ〜い』』』』』』』
(教室を出る)
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。