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第7話

まっ、前の話で察してる人いると思うけど、新しく始まった仮面ライダーオルド。
その主役……仮面ライダーオルドに変身する((レン))という少年が蓮音くんだった。あの時蓮音くんはその年高校を卒業したての19歳。今も時々見返すけど数年でめちゃくちゃ大人になったよな〜。今の蓮音くんも色っぽくて好きだけどあの時代の初々しい蓮音くんも捨て難い。ドラマ慣れしてない感じがまた萌えるんだよね〜。って、蓮音くんの魅力を語りだしたらまた話が大幅に逸れちゃうからそれはまた別の機会に……。今となってはこんなにデレデレの萌え萌えだけど、あの時代のあたしの目にはこんな風には映ってなかった。仮面ライダーの主役だったからちょこちょこバラエティに出てることもあった。でも、見かける度になんか、いつもおちゃらけてて、ヘラヘラしてて……常に人に囲まれて、慕われてて……自分が不幸で可哀想って悲劇のヒロインぶってたあの時代の私からすれば、幸せそうな((高橋蓮音))って人物は目の敵だったわけ。今考えてみると嫌いな理由が驚く程に動機不順だね。でも、あの時のあたしは他人の幸せを見て素直に自分も喜べるようなできた人間じゃなかった。他人の幸せなんて願う余裕がなかった。結局はその余裕のなさが余計に自分を苦しめてたんだけどね。そう気づかせてくれたのだって蓮音くんだった。
それからどれぐらいたった頃かな……仮面ライダーオルドも終盤、いよいよあたしも受験シーズンって時期だった勉強の息抜きにつけたテレビにたまたま蓮音くんが出てた。スポーツ系のバラエティ、天才サッカー少年の男の子とプロサッカー選手が対戦している所のスタジオゲストとして出演していた。
真奈華
あ……高橋蓮音出てんのかよ……勉強戻ろ。
嫌いな人見るより勉強の方がまだマシ。
そう思い部屋に戻ろうとチャンネルを握った時、ワイプに写っていた蓮音くんが視線に入った。なぜかテレビを消そうとしたあたしの手は動かなかった。
そこに写っていた蓮音くんは、あたしが嫌いだったはずのヘラヘラした蓮音くんじゃなくて、どこか寂しげな笑顔で天才サッカー少年を見つめる姿だった。
大嫌いな笑顔なはずなのになぜか目が離せない。なぜ((高橋蓮音))がこの少年をみてこんなにも寂しそうな顔をしてるのかあたしには理解できなかった。でも、なぜかその表情が頭から離れなくて……どこかで自分の重なる表情な気がした。受験勉強で速度制限の来そうな頭で色んな思考を巡らすうちに、右の頬に暖かいものが流れた。