第29話

ホントの名前は
111
2018/02/07 13:43
自宅に帰っても、兄弟や親は仕事だの何だのでいなかった。だから1人の空間がある意味心地良かった。このまま次の時空とかに、今までのことが夢じゃなく、記憶を思い出してるだけなら行けちゃうのに…とカナデは考えた。
(そーいや…自分のフルネーム!確認しとかないと!)
カナデは胸に付いていた名札を確認した。
「雪ノ花 奏」
名札には、そう書いてあった。
「そう…ゆきのはな…そうだよ、なんで忘れてたの私…割と珍しい苗字だし…人にも覚えられるの早いのに…」
力が抜けて、だんだん眠くなってくる。
(あー…なんかもう色々、疲れるな…。)
瞳をふと閉じた時、体の感覚が浮いた気がした。

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