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第22話

告白
「先生、私…」


グッと顔を上げて、先生を見つめる。


冷静に…冷静に…


自分にそう言い聞かせた。


「…成宮先生のことが、好きです。」


「っ…」


言った。


言っちゃった。


…多分、私の声は震えていた。


でも、ちゃんとまっすぐ、先生を見て言えた。


驚きと切なさが混じったような顔の先生。


…分かってる。


その顔の心理。


先生は私の好意を知ってたから。


図書館で、私の密かな告白を耳にしちゃってたから。


まさかこうやって告白するなんて思ってなかったんだと思う。


それに…どうせ振らなきゃいけないって。


無理なの、分かってる。


先生が私の事を恋愛対象として見てないのも知ってる。


振る側も辛いよね。


分かってる。


だから…


だからね…?


「…でも、返事は今、しないで。」


私の言葉に、また先生は驚いた顔をした。


「…卒業式の日、もう1度、告白しに来る。

だから、返事は…その時のお願いします。」


私はそれだけ言ってその場を走り去った。


「はぁっ…はぁっ…」


言い逃げ、みたいになっちゃったかな…


でも…私は弱いから…


振られるの、分かってるけど…


怖いから…


先生から、その言葉を聞くのが。


“ごめん”って言われちゃうのが。


怖いから…。


ごめんね、ずるくて。


でも、許してください。


まだ私、先生との関係を、疎遠にしたくないの。


だから、また…


卒業式の日に言うから。


まだ1年以上あるけど、そのときまで、私はきっと先生のことを好きだと思うから。


そのときに、ちゃんと振ってください。


立ち止まると、そこは渡り廊下。


生徒達の準備をしながら笑い合う声があちこちから聞こえ、木の葉っぱが風に揺られてザワザワと音を立てている。


鼻がツンとして、こらえていたはずの涙がこぼれ落ちた。


空には夏の太陽が光り輝いていた。