プリ小説

第7話

仲直り
外から未地さんの声が聞こえてくる

「馬鹿!」や「女の子に傷つけるなんてありえない」とか色々…

あたしは未地さんにまた怒られるのが怖くて

大人しく布団で寝ておくことにした

「…っ……」

掛け布団を掴んだ瞬間、痛みが走った

手のひらを見てみるとぐるぐるに巻かれた包帯の間から

わずかに血が滲んでいた

「…何やってんだろ」

いくら自暴自棄になったとはいえ

あの行為はないなと我ながら思う

「痛むか?」

「あ、えっと…火夜さん?でしたっけ?」

「そうそう。よろしくな」

「すみません。突然押し掛けてしまって」

「ああ、いつもの事だから気にすんな。…未来っていったな。別に敬語じゃなくていいぜ」

「あ、うん」

あたしは火夜から水を受けとり、口に含んだ

「…水翔さんがごめんな」

「水翔ってあっちの?」

「そ、さっき未来に刀つきつけた人。あの人も悪気があったわけじゃないっていうか……ただ真っ直ぐなだけなんだ」

ただ、真っ直ぐ?

「多分、後で説明されると思うけど俺たちも未来と同じように普通の人にはない力があるんだ」

「え…」

「けど、それは災いを招くものでもある。俺たちの存在を知れば、悪用したり、排除したりしようとする人がいると思う。水翔さんは人一倍、仲間が傷つくのを嫌がるから色々と敏感なんだ」

それで、あんなに警戒してたんだ

「だから…未来がよかったら許してもらえるかな?」

火夜も水翔さんも

他人の事をそんなに思えるなんてすごいと思った

だから…

「うん」

もっと、この人たちの事を知りたいと思った

スッ

その時、水翔さんと未地さんが部屋に入ってきた

水翔さんはあたしの側にくると、正座した

「…その、すまなかった」

さっきとは裏腹にどこか落ち着かない様子

不器用だけど、この人なりに謝ろうとしてることが伝わってきた

「いえ、こちらこそいきなりあんな事を言ってすみませんでした。大野未来といいます。どうかよろしくお願いします」

「…水翔(ミナト)だ。敬語じゃなくていい」

「じゃあ、これで仲直りだね!火夜、今日って光優が来たりする?」

「あ、夕方に来るって言ってました」

「ナイスタイミング♪じゃあ、他の奴らも呼ぶように伝えてくれる?一聖にも未来の手を診てもらいたいし」

「他の奴ら?」

「お前は俺たちにとって害はないと判断した。それにお前には不思議な力がある。だから、紹介しておこうと思ったんだよ。俺たちの仲間を」

そう言って笑った水翔の顔は

さっきとは別人のようだった

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ミサ
ミサ
気ままに小説書いてます(*´∇`*) 少しでも楽しんでいただければ幸いです! 『最後の贈り物』…完結 『時を越えて、何度でも』…完結 『今この時、この瞬間は…』…完結 『貴方の心に咲く花は…』…執筆中 『それでも貴方は…』…執筆中 『僕を忘れてしまった君へ』…執筆中
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