第8話

陽と陰の存在
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2017/12/30 17:09

そして、その数日後

火夜の家に8人の人達が集まった

その人たちの隣には水翔たちと同じように生き物の姿があった

大方の事情は説明してるのか、不審がられる様子はなく

どちらかというと好奇心の目であたしを見ている

「…あたしの事、疑ったりしないんですか?」

そう聞くとつり目の人が答えた

「まあ、おかしななりしてるけど水翔が許したんなら大丈夫かなって」

水翔って信頼されてるのかな?

「よし、皆集まったな」

そんな事を考えてると水翔があたしの隣に座った

「じゃあ、始めるぞ。コイツがさっきお前らに話した未来だ。んじゃ、簡単な紹介頼むわ。力のことも含めてな」

「う、うん」

あたしは少し緊張しながらも

自分のこと、タイムスリップのこと、力のことにつあて話した

話を終えると優しそうな茶髪の人が口を開いた

「…私たちの他にも陰の存在が見える者がいたんですね。しかも、来世に…」

「ああ」

「陰の存在?」

「未来。お前、陽と陰の存在に関しては聞いたことはあるか?」

フルフル

あたしは首を横に振った

「この世には陽と陰、2つのものが同時に存在している。陽は人間や動物、植物など目に見えるもののこと。そして、陰は幽霊や物の怪、伝説とされる生き物など目に見えないもののことだ。普通のやつには陰の存在は見えないはずなんだが、お前にはそいつらを見る不思議な力があるようだ」

「はあ…」

「さっき、陽と陰は同時に存在するといったが決して交わることはない。俺らを除いてはな」

「俺らって…まさか…」

すると、水翔は口許を緩めた

「ご名答。お前に見えてる隣の生き物は陰の存在、神獣・霊獣と呼ばれるものだ。数百年に1度、こいつらを宿した主、“宿主”が生まれてくる。今代ではここにいる俺たち8人が神獣・霊獣の宿主だ」

何だか話が壮大になってきたな


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