プリ小説

第17話

火夜の思い

火夜の家で過ごすようになってから1週間が経った

火夜「未来!作物採るの手伝ってくれ」

未来「はーい」

あたしは火夜と一緒に畑に出た

未来「ねえ、何か今日の収穫量いつもより多くない?」

火夜「ん?ああ、今日は村の方に行くからな」

未来「村?」

火夜「そ、少し麓の村まで降りて今採った作物で料理を振る舞うんだ。よし!これで終わりだな。じゃあ、早速麓に行くから未来も準備してくれ」

未来「…うん」

支度を済ませて玄関にいると既に火夜が待っていた

火夜「じゃあ、行こうぜ」

あたしは山を降りながらさっきから気になっていることを尋ねた

未来「どうして?」

火夜「ん?」

未来「どうして料理を振る舞うの?こんなにあたしによくしてくれるの?村の人たちもあたしも赤の他人でしょ?」

火夜「そう言われてもな…」

しばらく悩んだようだったがやがて火夜は口を開いた

火夜「俺の記憶を見たんだろ?水翔さんに聞いた」

未来「!ごめん」

火夜「別に気にしてねえよ。両親が亡くなってからの俺は本当に無気力だったからな。村の連中には世話になったし、感謝してんだ」

その時、丁度視界が開けて目的の村にたどり着いた

火夜「おーい!また来たぜ!」

すると、あっちこっちの家から人が現れ子ども達が火夜の足元にやって来た

子ども「火夜兄ちゃーん!!」

子ども「今日は何作ってくれるの?」

火夜「そりゃ、お楽しみだな」

子ども「ケチー!!」

皆と仲がいいんだね

一通り子どもたちの相手をすると火夜は

目にも止まらぬ速さであっという間に料理を作り上げた

火夜「召し上がれ!」

子ども「「「「いただきまーーす!!!!」」」」

子ども達だけでなく、大人達も楽しみながら美味しそうに食べていた

火夜「さっきの話だけどさ…」

未来「?」

火夜「別に何か見返りとかを求めてるわけじゃないんだ。俺は両親を救うことは出来なかった。綺麗事になるかもしれない。けど、だからこそ自分が出来る限り、人のためになることをしたいんだ。村の連中には自分の得意な料理を恩返しに、お前には自分の時代に帰れる手助けを…」

未来「……」

火夜「だから、他人だからとか関係ないんだよ」

未来「そっか」

あたしは火夜の料理を1つ手に取り、食べた

未来「…美味しい」

とても優しい味がした

生まれて始めて食べたような味だった

未来「すっごく美味しいよ、火夜」

火夜「!…いい顔してんじゃねえか」

ありがとう、火夜

人へ思いやりをもつことも大切なんだね

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ミサ
ミサ
気ままに小説書いてます(*´∇`*) 少しでも楽しんでいただければ幸いです! 『最後の贈り物』…完結 『時を越えて、何度でも』…完結 『今この時、この瞬間は…』…完結 『貴方の心に咲く花は…』…執筆中 『それでも貴方は…』…執筆中 『僕を忘れてしまった君へ』…執筆中
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