光優は荷物を届け終えると、また旅を再開した
けど、確かにどこかを目指していた
未来「…光優?どこに向かってるの?」
光優「ある人のところ」
未来「?」
光優「火夜が言ってただろ?俺たちは互いの気配を感じ取れるって。誰なのかは着いてからのお楽しみ♪」
半日後、辿り着いたのは村から少し離れた大きな木だった
?「……何だか嫌な予感がしてたんだ」
光優「連れないこと言わないでくださいよ」
”雷羅さん“
名前を呼ばれると銀髪の青年はこちらを向いた
雷羅「…何の用だ」
光優「少し未来を頼めないですか?俺、仕事があって」
未来「え!?」
雷羅「…どのくらいだ?」
光優「2、3日くらいスかね」
雷羅「………好きにしろ」
雷羅さんは不満げな顔を浮かべながらそう言った
光優「じゃあ、そういうことで♪」
未来「え……」
ペラッ
光優はご機嫌な様子で行っちゃうし
雷羅さんは本を読み始めちゃうし
あたし、どうしたらいいの?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!