プリ小説

第36話

きっといるから

火夜「……ん」

目を覚ますと見覚えのある天井が広がっていた

火夜「ここは…」

未来「火夜!」

水翔「気がついたか?」

火夜「水翔さんと未地さん。それに、未来まで…どうしてここに?」

水翔「四凶の気配を感じたからな。それで、1番近かったお前のところに向かったんだ」

未地「丁度、檮杌(トウコツ)を倒し終わった後に着いたの」

火夜「…そうっすか」

じゃあ、あれは夢じゃねえってことか

火夜「…水翔さん、俺がしたことは何の意味もなかったんですかね」

勝手に思い込みをしてたのは俺だ

それでも、たった1つの違いでここまで変わってしまうものなのか

水翔「…さあな、俺には分からねえ。未地は?」

未地「あたしにも…。未来なら分かるんじゃない?」

未来「え?」

水翔「…とりあえず目を覚まして安心した。お前のおかげで檮杌(トウコツ)を倒すことが出来た。だが、四凶はあと3匹残ってる。他のやつの事も気になるし、様子を見に行ってくるが大丈夫そうか?」

火夜「大丈夫です」

水翔「…あんまり気にしすぎるなよ」

未地「じゃあ、未来。火夜をお願いね」

未来「……うん」

そう返事すると水翔達は部屋を出ていった























未地「どこに行くの?」

水翔「唯風たちのところだ。窮奇(キュウキ)の気配がする」

未地「……分かった」

2人は静かに旅立っていった



























未来「…体調はどう?」

火夜「超いいぜ。もう起き上がってもいいくらいだ」

未来「うそ。こんなに熱いじゃない。寝てなさい!」

火夜「ぐっ…」

未来「タオル変えてくるね」

あたしは洗面器の水を変えに水道場に向かった

未来「……」

ギュッ

火夜があんなに苦戦を強いられるなんて

水翔たち、大丈夫かな。他のみんなも…

それがとても気がかりだった

部屋に戻ると火夜は目を閉じていた

未来「寝ちゃったかな」

とりあえずタオルを変えようと手を伸ばした時

火夜「……お前もさ」

未来「!」

火夜「こんな気持ちだったのか。他人に自分を拒絶された時は…」

未来「…そうだね。この力のせいであたしは誰からも受け入れてもらえることはなかった。ここにタイムスリップする前にね、あたし妖怪に襲われたの。それで足を滑らせて木の上から落ちたの」

火夜「そうだったのか」

未来「うん。けどね、死にたくないって思ったの。ずっと、死んでもいいと思ってたはずのに…。でも、今はよかったと思ってる。こうやって、火夜たちのように自分を受け入れてくれる人たちに出逢えたから」

火夜「……」

未来「火夜がよく話してた男の子、覚えてる?」

火夜「勇人か?」

未来「うん。あの子ね、水翔が火夜を連れていくときにすごく心配そうに見てたよ」

火夜「!」

未来「…他の人たちも襲われた恐怖で言ったのかもしれない。断言は出来ないけどそんな気がするの。だから、火夜。人に絶望しないで?勇人くんのように受け入れてくれる人がきっといるはずだから」

火夜「…ああ。そうだな」

いつの間にか、お前も強くなってたんだな

火夜「行けよ、未来」

未来「え?」

火夜「気になるんだろ?水翔さんや他の人たちが…」

未来「けど…」

火夜「俺なら大丈夫。もうあんな馬鹿なこと言わねえから」

未来「……」

火夜「ほら!」

未来「…じゃあ、絶対無理しないでね!すぐ戻るから」

そう言うと未来は慌ただしく部屋の外に出ていった

火夜「…ほんとに、不器用なやつ」

けど、ありがとな 未来

俺はゆっくりと目を閉じた




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ミサ
ミサ
気ままに小説書いてます(*´∇`*) 少しでも楽しんでいただければ幸いです! 『最後の贈り物』…完結 『時を越えて、何度でも』…完結 『今この時、この瞬間は…』…完結 『貴方の心に咲く花は…』…執筆中 『それでも貴方は…』…執筆中 『僕を忘れてしまった君へ』…執筆中
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