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第38話

1人、2人

何が起きたのか分からなかった

自分のミスで深傷を負い、このまま殺されるはずだった

それなのに、自分の代わりに斬られていたのは一聖だった

ドサッ

唯風「…っ……一聖!!」

大名「ぐあぁぁぁぁ!」

己の娘を斬ったというのに、大名は冷酷にも再び唯風に斬りかかってきた

唯風には、もう迷いなどなかった

ザシュッ

一撃で大名を仕留めると唯風は一聖を抱きかかえた

唯風「…っ………一聖…」

一聖「……う……い、ふう…ぶじ?」

こんな状態になっても他人を心配するなんて

唯風「…どうして、こんな事を…」

一聖「だって…いふうは…ずっと守って、くれたじゃ、ない。だから、守り、たか、た…」

唯風「貴方は私の主人です!主人が家来を庇うなんてあってはいけないのですよ」

一聖「…家来じゃ、ないもの」

唯風「え?」

一聖は弱々しい力で唯風の頬に触れた

一聖「好き…大好き……ずっと、あたしは唯風のことが……来世でも、きっと……(ニコッ」

パタン

唯風「…一聖?…目を開けてください。…一聖!いっ……」

その時、仲間のうちの1人の気配が消えたのが分かった

唯風「…っ………いっ、せい…」

唯風はだんだんと体温を失っていく一聖の身体を抱きしめた

守れなかった、己の主君を

守れなかった、自分の大切な人を

あの日、誓ったはずなのに

唯風は一聖を横たえると小太刀を取り出した


“唯風はすごいよ!”


唯風「未来、期待に応えられなくてすみません」

けど、その言葉は本当に嬉しかった

唯風「…もし、貴方の願う世界になり、貴方が許してくださるのなら来世で逢いましょう」

グサッ

その時、金色と茶色の守護石が砕け散った