第13話

老人
42
2018/01/08 15:35
帽子屋の言う通り、とりあえず私は帽子屋まで行った。

「ごめんください。」

扉を開けながら店の中を見回してみると、
帽子職人とみられる老人がいた。

老人は私を見るなり、作業を中断し、私の方へ近寄ってきた。

「あの、私、愁という人に言われて、ここに来たんですけれど。」

「ほう、君があなたかね。ムニーから聞いておるよ。」

ムニー?誰なんだろう。

「あの、ムニーって、、」

「さあ、こちらへ来なさい。」

私が質問するのを遮るかのように、老人は私を奥へと案内した。

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