第14話

空間
53
2018/01/08 15:40
案内された場所には、大きな扉があった。
懐中時計の絵が丁寧に彫られている。周りには、なにか言葉が掘られているようだったが、細かくてあまり見えない。

「さあ、ここへ入るんだ。」

「え、あ、あの、1人でですか?」

「もちろん。さあ、急ぎなさい。」

老人の口調は穏やかながらも、どこか厳かさを秘めているようだった。

「わかりました。」

意を決して扉を開けると、そこにはー

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