第26話

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2018/01/09 08:07
熱く甘い 彼女の吐息。

触れれば二人の体温が混ざり溶け合う。


一瞬 強張った体。


柔く 脆い彼女の中。

あなたは眉間にしわを寄せながら一言。



__“愛してる”と。



はい、水

グラスに注いだ水が、ゆらりと揺れる。

彼女はベッドに横になったまま “ありがとう”と言って 手を伸ばした。
体…大丈夫?

そう尋ねると、彼女は気だるそうに俺を見上げ 二三度頷く。
汗で額に貼り付いた髪をそっと取り、火照った頬に触れた。
あなた

…なに?


彼女は優しい笑みを零し、サイドテーブルにグラスを置いた。
いや、好きだなぁって思って…
あなた

ふふっ…なにそれ


こちらへ伸ばされた白い腕に導かれるようにして 布団へ潜り込めば、恋人の体温がじんわりと伝わってくる。
あなた

…私も、好きだよ


あなたは布団で口元を隠しながら、小さな声でそう呟き 瞼をゆっくり落としていった。



…目には見えない幸せが、そこにはあった。


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