私が体調を崩してから1週間。
その後はなんとか体の調子がいい♪
そして、この人も…
「流美?入ってもええか?」
流星くんも普通に来るようになった。
そして私達はいつものように…、、
「あ!そうや、流美!今日の夜、病院の屋上行かん?」
『屋上??なんで??』
「ええもんが見れるんやって♪」
『分かった!じゃ、行く♪』
そして、夜になった。
「そろそろ、上に行こうか?暖かくしてかんとな、風邪引いたらあかんで!」
と毛布を片手に、車椅子で屋上まで連れてってくれる彼。
行く前に、
「そうや、つく前に目を閉じといて?」
なんて言われて…ちょっと怖かった。
でも、そんなの、全然怖くなかった。
「よし、流美、目を開けて!!!」
そこには見たこともない星空の景色があった。
『な、なにここ、、流星くん…』
私は少し涙が出てしまった。
見入っていると、後からそっと流星くんが毛布をかけてくれた。
「綺麗やろ?ここ。」
空を見ながら、
「この前見つけたんやで?近くでいいスポットないかなぁって、そしたらちょーどここがあったわ♪」
そして、流星くんはポケットから何かを出してきた。
「これ、この前渡せんかったから、、」
星の"R.F"のイニシャルが付いたストラップだった。
『え、、嬉しい!ありがとう!!』
「そやそや、その笑顔や!」
そして、流星くんは手を合わせて空に何かを祈っていた。
『何してるの?』
「内緒や♪ほな、行こか?」
『えー!教えてよ!』
「ええからええから、ほら、帰りますよー笑」
私にとって、最高の初デートになった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。