第9話

本当の初デート。
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2017/12/30 15:37
私が体調を崩してから1週間。

その後はなんとか体の調子がいい♪

そして、この人も…

「流美?入ってもええか?」

流星くんも普通に来るようになった。

そして私達はいつものように…、、

「あ!そうや、流美!今日の夜、病院の屋上行かん?」

『屋上??なんで??』

「ええもんが見れるんやって♪」

『分かった!じゃ、行く♪』

そして、夜になった。

「そろそろ、上に行こうか?暖かくしてかんとな、風邪引いたらあかんで!」

と毛布を片手に、車椅子で屋上まで連れてってくれる彼。

行く前に、

「そうや、つく前に目を閉じといて?」

なんて言われて…ちょっと怖かった。
でも、そんなの、全然怖くなかった。

「よし、流美、目を開けて!!!」

そこには見たこともない星空の景色があった。

『な、なにここ、、流星くん…』

私は少し涙が出てしまった。

見入っていると、後からそっと流星くんが毛布をかけてくれた。

「綺麗やろ?ここ。」

空を見ながら、
「この前見つけたんやで?近くでいいスポットないかなぁって、そしたらちょーどここがあったわ♪」

そして、流星くんはポケットから何かを出してきた。

「これ、この前渡せんかったから、、」

星の"R.F"のイニシャルが付いたストラップだった。

『え、、嬉しい!ありがとう!!』

「そやそや、その笑顔や!」

そして、流星くんは手を合わせて空に何かを祈っていた。

『何してるの?』

「内緒や♪ほな、行こか?」

『えー!教えてよ!』

「ええからええから、ほら、帰りますよー笑」

私にとって、最高の初デートになった。

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