私は影山くんに一応あなたちゃんが帰ったことを伝えようと思って待っていると勢い良く走ってくる。
怒鳴られる感じになり、うまく言葉が出玉無くなった。
伝えそびれていたことに気がつき影山君のいたところを見るとそこには居ず、先を走っていた。
あなたが帰った?
今までもそんなことはない無かったのに流石に怒らせ過ぎたかも。
走ってあなたの家に向かう。
前を歩く人影が見える、間違えるはずがないあなただ。
呼ばれたことに気がつき、こちらを見る。
げっと顔をひきつらせ、走り出した。
あなたは静かに怒る。
あなたはそう言って全速力で家に向かう。
俺もあなたを追うがなかなか追い付けない。かけっこであなたに勝ったことが一度もないことをふと思い出す。
あなたが玄関に着くとほぼ同時に飛雄はあなたに追い付く。
飛雄はさも当然のようにあなたの家へと入って来た。
すっと飛雄から目を離す
ぶすっと若干頬を膨らませて小さく言う
嫌味ったらしく言い放つと言い返せないことに気づき小さく頭を下げる
笑みがこぼれ、ふふっと声が出てしまった。
こんなのもいつもの事、毎度この可愛らしい謝罪には弱いのだ。
だって悪いかとした事をわかってる大福のように、ちょっと申し訳なさそうにこちらをくりくりした目で見てくるから。
ビシッと指をさして言うと小さく戸惑いを見せた。
ニッと歯を出して笑えば、きょとっとした後飛雄もニッと歯を出して笑い、私を抱きしめそっとキスをしてくれた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。