第54話

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2019/05/19 02:55
あれから3日間ほんとに過保護になっちゃって、ちょっと動く度に止められるの。(特に涼介!)
ご飯を食べると絶対後で気分が悪くなって、食べたくないんだけど、強制的に食べさせられて…
でも、そのおかげか少しずつ食べれる量が増えていった。
その一方で朝は必ずと言っていいほど目眩がするようになって、毎朝涼介が起こしに来るようになった。
涼介
香琳?おはよ
起きれる?
あなた

…ん、おはよ
……ちょっとまって

涼介
ゆっくりでいいからね
あなた

………もう、大丈夫

涼介
じゃあ、朝ごはん食べよっか
リビングへ行くと用意されてたのは、いつものお粥や雑炊ではなくみんなと同じご飯だった。
いつものようにソファに座らされると、涼介が持ってきたのはやっぱりみんなと同じもの。
涼介
ちょっとだけ挑戦してみない?
食べれる量が増えたって言ったってお粥や雑炊でもお茶碗の半分くらいでちゃんと食べれてなかったから不安で黙ってたら侑李が来た。
侑李
香琳、食べなよ?
あなた

……ん、

侑李に言われて食べてみると久しぶりですごく美味しかった。
あなた

……おいしい

少ししてまた、気分悪くなってきちゃって食べるのをやめた。結局、全然食べれなくて見た目じゃ全然減ってない。
涼介
もう、やめとく?
限界なのを察して隣でずっと背中を摩ってくれる。
だけど、せっかくここまでしてくれたのに食べないのは罪悪感を感じて少しでも口に運ぼうとしたんだけど、止められた。
涼介
無理して食べなくていいから
あなた

…ごめん

いつもより気分悪くてそれを察したのかずっと背中をさすってくれる
ちょっと早かったかな?
頑張りすぎちゃったな
光がさりげなくお皿を片付けてくれて、いつもならみんな学校へ行くのに今日は誰も行こうとしない。
あなた

……学校

んー?
今日はサボりたい気分なのぉ~
あなた

…だめ

雄也
大丈夫
ちゃんと学校行くよ?
宏太
今日は香琳も一緒に行かないかな?って
あなた

………

涼介
香琳?
名前を呼ばれてゆっくり横をむくとギュッと抱きしめられた。
涼介
行きたくないならちゃんと言って?
無理して欲しくないからさ?
圭人
大丈夫??
あなた

…ん

涼介
準備しよっか
立てる?目眩しない?
あなた

…大丈夫

なんて言ったものの、立ち上がるとやっぱり目眩が酷くて涼介の方へ倒れ込んだ。
侑李
香琳
それ、大丈夫って言わないんだからね!
裕翔
貧血酷そうだしやめとく?
本当は行きたくないけど、このままだったらずっと逃げちゃって行けない気がした。
あなた

…行く

大貴
よし!
じゃあ準備してこよーっと!

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