第8話

下車駅
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2018/01/18 09:10
Azumi*
Azumi*
血が、繋がってない……?
太陽
太陽
うん。
Azumi*
Azumi*
え、…どういうこと…?
太陽
太陽
孤児。ってことかな。
Azumi*
Azumi*
え…?太陽が…
そんなドラマみたいなことって…
電車の中、亜澄の目から大粒の涙がぼろぼろとこぼれ落ちてきた。
太陽
太陽
ッ!? 何で亜澄が泣いてんだよ…
Azumi*
Azumi*
グスッ…太陽…づらがっだんだね…
ご…んね…頼りなかったよね…
太陽
太陽
泣くなよ。電車ん中だぞ…
太陽
太陽
…頼りなかった訳じゃない。
亜澄にそんな姿…見せたくなかった。
Azumi*
Azumi*
何よ…
そうやっていつも意地っ張りで…
太陽
太陽
ごめんな…
Azumi*
Azumi*
太陽と居ると楽しいって
思っていた私がバカみたいじゃない…
亜澄の涙が止まることなく頬をつたう。
太陽
太陽
俺だって…心配だったんだぞ。
Azumi*
Azumi*
…え?何かあったっけ…
太陽
太陽
…アホ。
親父さんと上手くいってないんだろ。
Azumi*
Azumi*
あーなんだそういうこと?ww
太陽
太陽
親父さんから連絡が来たんだ。
Azumi*
Azumi*
え?
太陽
太陽
“亜澄のことよろしくお願いします。”
って。
Azumi*
Azumi*
…うそ…
お父さんはそんなこという人じゃ…
太陽
太陽
亜澄、学校サボろ。
Azumi*
Azumi*
え…生徒会長が大丈夫なの?
太陽
太陽
行くぞ。
太陽は亜澄の腕をつかみ、たった今着いた駅で下車した。
Azumi*
Azumi*
ちょっおっ…!太陽…
その駅は人が全くと言っていいほど人がいない静かな駅だった。
太陽はまだ亜澄の腕を強く引っ張っていた。
大きな手のひらが亜澄の細長い腕を包んでいた。

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