《いい加減にして!なんなの?
もうまじイラつく。お前なんで生きてんの?
お前なんで勝手な事しか出来ないの?》
《そうだそうだ!お前なんかが生きるな》
《そんなの決まってるじゃん》
《お前らが大っ嫌いだから》
私はいらない子だった。
恵まれない子であった。
生きる価値など…誰も教えてくれなかった
愛されたかった…死にたくなかった…
もっと…もっと…生きたかった…
(ねぇ!お母様)
[なんだい?あなた]
(私ね!神さま見えるよ!)
[そうなのね。でもあなた。良い?神さまを決して怖がっちゃダメよ?]
(んー?なんで?)
[神さまは傷つきやすい寂しがり屋さんだから]
この頃までは…平和だったな…
お母様も優しかった…
【此の世には、四つの種族がある…】
これを教えてくれたのは…誰だっけ?
お母様じゃない…お父様も違う…
他のみんななんてもってのほか…
【神、人、悪魔…】
【もう一つは…その三つではない種族】
神…人…悪魔…
もう…一つは…その三つではない種族…
あれ?
私はどの種族なの…?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。