私はすぐにでも、悠琉の元に行こうとした。でも、今日は大事な高体連。私は、マネージャーなのに休む訳にはいかない。
「ごめん…」
呟いて家を出た。
マネージャーとして、やれるべきサポートは一生懸命した。でも、頭の中は悠琉でいっぱいで、試合なんて頭に入ってこなかった。
試合の結果は負け。シューターの悠琉は居なかったのは結構大きかったかもしれない。
「やっぱ、悠琉がいないとな…早く戻ってきてもらわないと困るよな…‼」
そんなチームメイトの声を沢山聞いて、私は涙が止まらなかった。
試合が終わると、私はすぐに病院に向かった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。