第18話

《3回目》
95
2018/01/07 16:05
手術中を知らせる、赤いランプが光っている。
私は、ヒロが手術を受けている部屋の前で、座っていた。
あなた

まだ、好きって伝えてないよ…ヒロっ!!

私は泣き続けた。
ピリリリリ、ピリリリリ、
私の携帯が鳴り始めた。
あなた

もしもし…

なんとか涙をとめ、電話に出た。
お母さん
あなたっ!
あんた何やってるの!もう7時よ!
あなた

お、お母さんっ…
ヒロが、ヒロが…

お母さん
どうしたの!なに?泣いてるの!?
あなた

ヒロが火事に巻き込まれて、今手術してるの…

お母さん
ええっ!なに?そんなことがあったの!
あなた

いま、病院なの。
ヒロのお母さんも巻き込まれちゃって。

お母さん
わかった。お母さんも今から行く。
どこの病院?
あなた

〇〇総合病院。

お母さん
すぐに行くからね!なんかあったらすぐ連絡するのよ!
そう言って、母は電話を切った。
あなた

(ヒロ、お願い…助かって!)

パッ
赤いランプが消え、扉が開いた。
ヒロがストレッチャーに乗せられて来た。
医師
成瀬さんの知り合いですか?
あなた

はい…

成瀬とは、ヒロの名字だ。
医師
成瀬さんは、大変危険な状態です。なんとか応急処置はしましたが、いつ状態が悪化するかわかりません。
感染症の危険性もあります。
あなた

そんなっ…

医師
そして、成瀬ヒロさんのお母様ですが、なんとかヒロさんのおかげで一命をとりとめました。今は病室にいます。
医師
ヒロさんは、集中治療室に入るので、面会の時は、看護師に申し出てください。
淡々と説明をして、医師は去っていった。
ヒロは、病室に運ばれていった。
あなた

ヒロのお母さん、助かったんだ…

私はその場に崩れた。
あなた

ヒロぉ。なんで…

プリ小説オーディオドラマ