第5話

時空変化
48
2017/12/28 14:25
わたしはいつになったら、泣き止めるのだろう。

前に進めるのだろうー

「あんた彼氏くらいつくりなさいよ…。」
とため息をつく母親。

仕方ない仕方ないよ。だってわたし、たぶんこの先もずっと旬が好きだ。

部屋に入っては泣くという生活はいつまで続くの?もう苦しい…。

アルバムを見終えて本棚にしまおうとした時、昔骨董屋で買った時計に目がいった。
わあ…懐かしいな。確か骨董屋のお婆さんがこの時計には不思議な能力があるって言ってたな。
過去に戻れるとかなら良いのにね…。
そう呟くが何も起こらない。
…嘘つき。
私は微笑んだつもりだったが涙がまた溢れてきた。

そしてその涙が時計に零れ落ちた瞬間…
うわあっ!
何!?
時計からまぶしい光が解き放たれた。


















光が消えてわたしは目を開けた。


するとありえない光景がわたしの眼にうつりこんだ。

アルバムが…なくなってる…。
しかも今は202×年のはずなのに、201×年になってるし!
わたしの勉強机には大学受験のための参考書が積み重ねられてあった。
それだけじゃない。模様替えして、新しくしたはずのカーテンがもとに戻っている。
まさか…
手に持っている時計を見て、気づいた。

わたしは…5年前にタイムスリップしたのだ。

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