第9話

ともだち
38
2018/01/09 12:59
ー好き

呟いてしまったその言葉は幸い旬の耳には入らなかったようだ。
(あ…危なかったー!!!わたし何言ってんの!?聞こえてたら大惨事だよ!)
聞こえてなかったことに胸を撫で下ろした。



























百花
みーやーびっ!
昼休み、わたしの友人である百花が話しかけてきた。
何?
百花
さっきの数学の時間さあ、旬くんが雅にアドバイスくれてたじゃん??
う、うん
ドキッとしながら答えた。
百花
あたしその時聞こえちゃったんだよねぇ~。雅が「好き」って呟いたの。
ニヤニヤしながら彼女はわたしを見て言った。
百花
やっぱ雅の好きな人って旬くn(
あまりにも彼女の声が大きいので、慌てて百花の口を塞いだ。
聞こえちゃうよ!
百花
聞こえたほうがいいんじゃな~い?
彼女が悪びれもなく、そう言ったと同時に旬がわたしに話しかけた。
え、お前好きな奴いんのかよ。
いないよ!と言おうとした時、百花がわたしの声を掻き消すように言った。
百花
いるらしいよ!とっても好きな人が!!!
そ、そうだったのか。
旬は驚いた表情をし、戻っていった。
百花~!!!
何言ってるのよ!
百花
あたしさ、気づいちゃったわ。
何が?
百花
旬くんの気持ち
えっ!本当!?
百花
でもあんたに教えない。
自分で行動して気づくべきよ。
??
キョトンとしてると、百花がでこぴんしてきた。
い、いったぁぁぁぁ!!!
百花
あたしだって、あんたの友達なんだからそういうの一人で抱え込まずに、相談してほしいよ。
百花…
百花
あたし、あんたを応援するよ!
そんな百花の言葉に勇気づけられたわたしは絶対告白しようと思った。たとえ旬に好きな人がいてもー

プリ小説オーディオドラマ