十数年の片想いってすごいけど
逆に言えば十数年間片想いしてたのに告白してこなかったんでしょ??
それってただのヘタレじゃね??
………いやいや、もしかしたら何か告白できない事情があるかもしれないじゃん!!
七瀬、失礼なこと考えてごめん。
七瀬へ質問したりみんなで軽く自己紹介したり歌ったりでもう夜の8時をまわっていた。
明日も一応学校だし、そろそろ解散だ。
店を出て帰ろうとしたとき七瀬が口を開いた。
そう言ってにかっ、と笑う維斗。
こいつ、すごい馬鹿だけど顔は整ってるからモテるんだよなー
帰り道、夜なので当たり前に暗くて静かだった。
うん、そんな感じはしてたよ 。
これでもし私が食べるって言ったらどうしてたんだか…
お風呂に入り自分の部屋に向かい、そのままベッドにダイブした。
夏休み、だらだらと過ごしていて体力が落ちたのかとても疲れた。
このまま寝てしまおう…………
そう思ったが
ふとうかんだ。七瀬のこと。
最初に感じた懐かしい雰囲気
それがなんなのかわからない。
考えているうちに寝てしまった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!