6時間の授業を終えて、放課後。
七瀬に想いを寄せている女子生徒の視線を浴びながら校門を出て
昨日と同じように七瀬と一緒に帰っている。
一瞬、驚いたような顔をするもすぐに手で顔を覆ってしまう。
指の隙間からは少し赤くなった頬が見えた。
その表情が幼い頃の彼と重なる。
“可愛い” 純粋にそう思った。
幼い頃といえば………………
遊具はすべり台、砂場、ブランコ、とあまり大きくないこの公園は
幼稚園終わりによく一緒に遊んでいた想い出の場所。
小学生が数人、ブランコで遊んでいるのを横目に近くのベンチに並んで腰掛けた。
1回……いや、2回だけ七瀬の前で涙を流した。
1回目はそれで…2回目は七瀬が引っ越しをしたとき。
くすくすと笑う私にそう言った七瀬の顔が少し悲しそうだったのは私の気のせいだろうか。
- - - - - - - - - - - - - - - - -
どーも。ふゆるです。
昨日か一昨日からホームの『おすすめ作品を運営がピックアップ』という欄に
『はじめまして…でしょ??』が載っていました!!
一週間程前にはこれと同時並行で書いている『まちがいさがし。』の方も載っていました。
本当に有難うございますッ!!
これからも読んでくださる皆様が楽しんでいただけるよう、頑張っていきますので宜しくお願いします!!
- - - - - - - - - - - - - - - - -
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!