俺はまたあなたがいる部屋に戻った。
戻ってあなたの様子を見たら
あなたは今までにない。
怯えた目をしていた。
当たり前だよな。
蹴ったり、水かけたり、色々したんだもん。
こんなことして1つ心配がある。
それは、自 殺しちゃうんじゃないかって
いつも思う。
俺はあなたが倒れたことを言おうとしたら
『怖い』
『近づかないで』
この言葉が俺の心を奥深くぐっと
刺してきた。
でも、よく考えると
こんな言葉で傷つくとか
あなたの方がもっと傷ついてるのに
こんな事で傷ついてるとか
どれだけ俺メンタル弱いんだよ。
今のあなたはとても震えていた。
これ以上ここに居たらダメと思って
俺は保健室を出た。
この考えが間違えてるってその時は
1ミリたりとも思っていなかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!