カラ松君のあとに続いて、私は歩いてる。
ほかの学生はまだ体験入部だから、通行人は買い物中のお母さん達や小学生
しかいなかった。
そんな会話をしているとき、奥の道で何かの車内販売の音が聞こえた。
私とカラ松君は、クレープの屋台販売の方へ向かった。
セリフは痛かったけど、心遣いはとても優しく、温かかった。
お言葉に甘えて奢ってもらうことにしたけど、これで終わらせるほどの女じゃない!
絶対に次の機会に私が奢るんだから!
初めてお互いを知り合ったところで、仲良くクレープを食べることにした。
ふたりで食べるクレープはやっぱり美味しくて、カラ松君の会話はやっぱり痛くて、
でも...すごくすごく楽しかった
カラ松君は、一体私をどこに連れてって、何を見せてくれるんだろう?
距離が縮まったせいか、期待が増した。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。